2026.04.10

プレスリリース

【AI活用実態調査】3人に1人の保育者や保育関係者がAIを活用

文章生成の次に今後期待するAI活用は、写真管理や意思決定サポート

 保育AI™を中心としたテクノロジーの力で保育や子育てに関する社会課題を解決するユニファ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:土岐泰之、以下「ユニファ」)は、全国の保育士・幼稚園教諭など1,209名を対象にした「保育士・幼稚園教諭のAI活用に関する実態調査 2026」(以下、「今回調査」)を2026年3月実施しました。
 今回調査より、保育現場でAIを活用する際の最初のステップとして、「書類作成・文章の下書き」といったテキスト生成が主な目的であることが改めて確認されました。また、テキスト生成の他に保育現場が求める“次のAI”活用の姿は、「写真管理」や「意思決定のサポート」といった、保育業務に直結するAI機能への期待であることが判明しました。

 ユニファは、これまでも「ルクミーフォト」の「自動写真チェック」や「センシティブ写真チェック機能」など、保育現場の業務負荷軽減に加え、こどもの安全と施設運営の安定化を支援する保育AI機能などを継続的に追加してきました。今後も、生成AIを搭載したさまざまな機能を提供することで、保育業界全体のAI活用をさらに促進し、「ルクミー」を通じてこどもと向き合う時間の創出などに貢献していきます。

【調査サマリー】

・保育士・幼稚園教諭・保育関係者の3人に1人(33.4%) が保育業務に生成AIを利用。総務省が発表した2025年度版の個人の生成AIサービス利用経験は全体の27%、一般企業における生成AIの活用率は17.3%と、諸外国と比べて低い水準※1の中、保育現場におけるAIの業務活用率は、平均を約6ポイント上回る
・主な用途は「書類作成・文章の下書き」、「表現の言い換え・文章校正」などテキスト生成に集中
・生成AIツールは、7割以上(72.3%)がChatGPTなどの汎用AIを利用。保育業務に特化したAI機能の認知度は低い
・テキスト生成の“次のAI”活用として、「写真管理AI」や「意思決定サポートAI」 への需要が拡大。写真の枚数カウント・偏り検出(25.6%)、ボケ・ブレ写真の自動検出(20.3%)など、保育特有の課題解決への期待が鮮明に
・一部業務への導入も含めAI導入意向は全体の7割以上(76.2%)。将来、AIに期待する役割は「書類・作業支援(43.2%)」に次いで、「保育の意思決定をサポートする役割(24.3%)」 が上位に
・ルクミーでは、2023年6月より保育特化型AI機能を実装。写真管理・連絡帳翻訳などで約5割(50.8%)の施設が活用中

※1:「令和7年版情報通信白書(概要)」(総務省、2025年7月)

1. 背景 

■ 保育現場における課題
 「こども誰でも通園制度」が2026年4月より本格的に開始し、生後6カ月から満3歳未満の未就園児を持つ保護者は、就労要件を問わず保育施設を時間単位で利用することが可能になりました。多様な他者との関わりは、こどもたちの健やかな育ちを促すとともに、孤立しがちな子育て世帯の支援としても期待が寄せられています。
 一方、受け入れ側の保育施設にとっては、利用児童に加え、保育者の人材確保も経営上の課題です。東京都における2025年の保育士の有効求人倍率は4.28倍と、全職種平均の1.69倍を大幅に上回る高水準で推移し、保育士不足が続いています※2。

 東京都福祉保健局が発表した「東京都保育士実態調査結果」※3では、退職を検討する保育士の5割以上が「仕事量の多さ」を理由に挙げており、連絡帳や書類作成などを含む膨大な事務作業が離職を招く一因とされています。
 保育現場でICTやAIを活用することは、業務負荷軽減や、保育者としての本来の目的である「こどもと向き合う時間」の確保にもつながり、保育の「質」の向上だけでなく、保育者のやりがいや定着にも寄与します。

■ 調査経緯
 ユニファは、2023年6月より生成AIを活用したルクミーの保育AI™機能を提供し、保育者の業務負荷軽減と、こどもを中心とした保育に集中できる環境づくりを推進しています。
 保育現場でもAIの浸透が急速に進む中、保育士や幼稚園教諭などがどのようにAIを活用し、次の可能性をどこに見出しているのかを把握するため、今回調査を実施しました。今回調査から、保育現場のAIの活用が文章生成ツールに留まらず、写真管理など保育業務の根本的な業務負荷の軽減につながる可能性と、保育専門ICTサービスへの期待を明らかにしています。

※2:「保育士の有効求人倍率の推移(東京都)」(こども家庭庁、2025年10月)
※3:「令和4年度東京都保育士実態調査報告書」(東京都福祉保健局、2023年3月)

2.調査結果の概要

|調査概要

調査名保育士・幼稚園教諭に関する調査2026
調査期間2026年3月(実施:2026年3月6日)
調査対象全国の保育士・幼稚園教諭・保育関係者  1,209名
調査方法インターネット調査(クローズド)
AI利用者抽出質問番号19にて「生成AIの利用経験あり」(日常的・時々・試したが継続せず)と回答した404名を詳細分析


① AI活用は拡大中だが「文章生成」に集中し、汎用AIが主流
・アンケートに回答した保育士・幼稚園教諭・保育関係者の33.4%(404名)がAIの利用経験有り。用途は「書類作成・文書・文章の下書き作成(45.3%)」や「表現の言い換え・文章校正(42.6%)」などのテキスト生成に集中している。(表1)
・使用しているツールの7割以上(72.3%)がChatGPTなどの汎用AIであり、保育業務に特化したICTサービスのAI機能を認知している割合は低いことが判明(表2)

▼表1:現在の生成AI活用用途

▼表2:使用しているAIツール

② 文章生成の“次のAI活用として「写真管理AI」や「意思決定サポートAI」への需要が拡大

・保育現場でAIに期待することは、「書類作成の時間短縮(49.9%)」など業務負荷軽減の他、「園児ごとの撮影枚数カウント機能(28.5%)」、「ボケブレなど写真チェック機能(23.2%)」、「下着、裸などのNG写真チェック機能(22.7%)」といった保育の写真に関わる業務の需要が高い。また、こどもの変化や傾向に気づけること(22.4%)や、保育の判断に迷ったときの相談相手(21.2%)など、保育の補佐的機能にも期待していることが判明(表3)
・将来AIに期待する役割としても、「書類・作業支援(43.2%)」に次いで、「保育の意思決定をサポートする役割(24.3%)」が挙げられる(表4)
・保育現場における園児ごとの顔認識機能や個人情報の保護、学習データなどの細かな運用ルールに対応することは、汎用AIをそのまま使用するだけでは現時点では難易度が高い。一方、保育現場に合わせたAIの最適化が将来期待されていることが判明(表3・表4)
・一部業務への導入も含めAI導入意向は全体の7割以上(76.2%)に(表5)

▼表3:生成AIへの期待

▼表4:将来、AIに期待する役割

▼表5:AI導入意向

3.今後期待される効果

■ 今回調査から見えた課題 ー セキュリティの担保された環境でのAI利用
 今回調査において、AI利用者の7割以上がChatGPTなどの汎用AIを利用しており、保育業務に特化したICTサービスのAI機能の認知度は低いことが分かりました。一方、文部科学省の資料※4によると、生成AIの利用にあたっては、ハルシネーションと呼ばれる回答が誤りである可能性などや、ファクトチェックとして情報の真偽を確かめること、個人情報やプライバシーに関する情報の保護などが重要とされています。
 特に保育日誌や連絡帳には個人情報が含まれるため、入力情報がAIの学習に使用されないセキュリティが担保されたサービスを選定することが重要です。保育現場において、汎用AIを個人の判断で独断利用することには、情報漏洩や誤った判断につながるリスクが伴います。

 ユニファでは、保育現場が安全かつ安心してAIを利用できるよう、独自に「AIポリシー」を策定しています。「こどもまんなかの原則」「プライバシー保護の原則」「セキュリティの原則」など、計7つのAI原則を定め、個人情報保護法をはじめとする関連法規を遵守し、入力データが外部のAI学習に利用されることのない安全なシステム環境を提供しています。汎用AIに依存するのではなく、ルクミーというセキュリティが担保された環境内で適切に管理された情報を元に保育特化型AIを活用することが、現場の負担軽減と安全管理の両立につながります。

▼ユニファ「AIポリシー」
https://unifa-e.com/company/ai-policy.html

※4:「初等中等教育段階における生成AIに関する暫定的なガイドライン」(文部科学省、2023年7月)

■ ルクミー顧客調査から見えた実態 ー 全国で「期待」段階の機能が「日常」化する現場へ
 汎用AIへの依存割合が浮き彫りになる中、ユニファが全国の既存顧客向けに実施した「第5回 ルクミー顧客調査※5(以下、前回調査)」からは、ルクミー導入園における先進的なAI活用の実態が明らかになっています。

※5:自社調べ(調査実施期間:2025年11月、調査回答数:約252件)

・ルクミーの保育AI機能の利用率は約半数(50.8%)に到達
 今回調査において「保育専門ICTのAI機能」の利用率がわずか11.1%にとどまる中、前回調査のアンケート回答者(ルクミー導入園)では(50.8%)がルクミーの保育AI機能を利用しており、現場への浸透度合いに大きな差があることが分かりました。

・「写真管理AI」がAI利用促進に貢献
 今回の調査では”次のAI”活用として「写真の偏りチェック」や「ブレ・ボケなどの自動検出」への期待が高く示されました。一方、ルクミー導入園では「顔認識機能」や「ばらつきチェック」、「自動写真チェック(β)」などの写真関連機能が、現場でのAI活用を後押ししていることが分かりました。全国の保育現場が潜在的に抱える課題に対し、ルクミーは以前より実用的な解決策を提供し、ルクミー導入園では定着まで進んでいます。

・業務の自動化から「意思決定のサポート」へ
 AIの活用目的として、「業務の自動化や効率化」に次いで「保護者対応」や「業務の判断や意思決定のサポート」にも多く活用されており、文章生成を超えた専門業務の領域でも活用されています。

4.「すくすくレポート®」概要および事例

 ルクミーは2023年6月よりサービス内に保育特化型AI機能「たよれるくん」を実装し、2025年8月時点では、翻訳機能を中心にルクミーの連絡帳機能利用園の約5割で活用されています。同年10月には、「すくすくレポート®」を正式に提供開始しました。

 「すくすくレポート®」はAI機能と共に、膨大な過去の記録から、指定した期間ごとのこどもの成長を要約したり、写真の中から印象的な出来事を可視化します。保育者の記録を遡って探すといった作業負担を軽減し、より保育の本質に集中できる時間を生み出すことができます。こどもの夢中になっている遊び、保育の中にある成長の過程やこども一人ひとりの個性を見つけやすくなり、保育者同士の対話や自身の保育の振り返り、次の保育目標設定にも役立てられます。また、作成したレポートは保育計画や要録にも活用できます。

■ 「すくすくレポート®」導入事例

・事例①
保育AIが導く“客観的”な保育。新人の先生でも保育の「質」を高め、業務負荷を減らすICT活用法(埼玉県、小規模保育園)
https://lookmee.jp/case/detail_66.html

・事例②
保育AIが90名分の記録を瞬時に要約。業務効率化により生まれた対話の時間と、園が目指す次の保育(千葉県、認可保育園)
https://lookmee.jp/case/detail_67.html

・事例③
アルバム感覚で成長を実感。事務作業を減らし「こどもと向き合う時間」を創出した活用術(埼玉県、認可保育園)
https://lookmee.jp/case/detail_62.html)

▼「すくすくレポート®」サービス詳細
https://lookmee.jp/hoikuai/sukusuku-report.html

以下、動画でもご視聴いただけます。

※すくすくレポート®はユニファの登録商標です。

5. ルクミーおよびユニファ株式会社について

■ 保育総合ICT「ルクミー」 <https://lookmee.jp/
 保育者の業務は、こどもたちの登降園管理やお昼寝(午睡)時の見守り、保育日誌や保育計画の作成、保護者や自治体へ提出する書類作成、保育者のシフト管理まで、非常に多岐にわたります。

 「ルクミー」シリーズは、登降園状況や検温、睡眠、食事、排便などのデータや、ルクミーフォトで撮影した写真を自動で集約し、帳票や連絡帳へ自動転記します。また、ルクミー午睡チェックにより、センサーが体動を検知、アプリが体の向きを自動記録します。「ルクミー」シリーズにより、保育関連業務をDX(デジタル・トランスフォーメーション)し、業務負荷の大幅な削減を実現し、保育者の心と時間のゆとりの創出を目指します。また、創出できた時間によって保育者にとって重要なこどもと向き合う時間を増やし、写真ドキュメンテーション作成機能の提供により、保育者同士でこどもたちの成長に関する気づきをさらに共有しやすい環境を作り、豊かなコミュニケーションを増やします。これらを通じて、保育者のやりがいの創出や保育の質の向上にも貢献します。これまでの「ルクミー」シリーズ導入数は累計20,000件超であり、約70の自治体へ導入されています※。

※2024年9月時点(自社調べ)

■ ユニファ株式会社 <https://unifa-e.com/
 ユニファは、保育・育児関連の社会課題解決を目指す“Childcare-Tech”領域のスタートアップです。「家族の幸せを生み出す あたらしい社会インフラを 世界中で創り出す」をパーパス(存在意義)に、保育AI™を中心とした最新のテクノロジーを活用した保育総合ICTサービス「ルクミー®」を開発・提供しています。「スマート保育園®・スマート幼稚園®・スマートこども園®」構想を通じて、子育てしながら働きやすい豊かな社会作りに貢献しています。2017年にStartup World Cup初代チャンピオンに選出をはじめ、これまでに著名なアワードを複数受賞している他、2021年にJ-Startup 、2023年10月にはJ-Startup Impact に選定されています。また、2023年2月に設立された一般社団法人こどもDX推進協会の理事も務めています。2025年8月には、経済産業省主催の「日本スタートアップ大賞2025」にて「審査委員会特別賞」を受賞しました。

※スマート保育園®・スマート幼稚園®・スマートこども園®はユニファの登録商標です。

■ 会社概要
会社名: ユニファ株式会社
代表取締役CEO: 土岐泰之
設立: 2013年
所在地: 東京都千代田区永田町2-17-3 住友不動産永田町ビル 1F
企業URL: https://unifa-e.com/

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